第329章

 彼女の険しい表情を目の当たりにし、望月琛は胸の奥が締め付けられるような感覚を覚えた。前田南が何を言おうとしているのか、瞬時に悟ってしまったからだ。

「南……」

「望月琛」

 前田南は淡々と、しかし冷ややかに彼の言葉を遮った。

「私がなぜあなたを呼び出したのか、何を言おうとしているのか、分かっているはずよ」

 望月琛は観念したように頷いた。

「山下那美のことについて聞きたいんだな?」

「そうよ」

 前田南はきっぱりと言い放ち、その瞳で彼を射抜くように見据えた。

「あれからずいぶん経つわ。山下那美に関する手がかり、まだ一つも掴めていないの?」

「すまない、南」

 望月琛は...

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